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建物の構造体以外の地震の被害はどのようなものがありますか?
   

激しい揺れが起きると、建物本体(構造体)は壊れずにすんでも、それに取り付けられているさまざまな部材が被害を受けることがあります。揺れがおさまりコンクリートの建物本体は元の状態に戻れても、壁材やドア、金物などは強い衝撃を受けると割れやひずみが起きて元に戻らないからです。

被害を大きくしないためには、大規模修繕のときに不具合を発見し、適切に処置しておくことが何よりの予防になります。


(1) 外壁材

コンクリートの上にモルタルを塗った建物や、タイルや石などを張った建物では、これらがコンクリートの動きに追従できず、ひび割れが入ったり、剥がれ落ちたりすることがあります。落下や散乱による人的被害も考えられますので、モルタルやタイル等はコンクリートとの付着力が保たれているか、浮きがないかを定期的に調べて、補修しておくことが重要です。

鉄骨造の建物では、外壁材にALC(軽量気泡コンクリート)板が使われていることがよくあります。取り付け方により鉄骨の動きに追従するものとしないものがあり、20〜30年前に建設された建物では追従しないものの方が主流です。大きな揺れではパネルがずれたり、パネルの継目を埋めたシールが切れたりします。より耐震性能を高めるなら、新しい工法のパネルに替える必要があるでしょう。

ALC板にタイルや石を張っているケースもありますが、パネルの動きにタイル等が追従せず、地震でなくてもひび割れを起こしていることが多々あります。剥落する危険がないかを定期的に調べ、補修しておくことが必要です。


(2) 建具(扉、サッシ)

建物の動きにより、枠や扉が変形しこれが原因で扉が開かなくなる危険性があります。また開いても、ラッチ(施錠時に突き出る錠の部分)が変形し、施錠ができなくなることもあります。最近では、地震で変形しても扉が開くように丁番にスプリングを入れた対震丁番などが出ており、大規模修繕でこれらに取り替えるケースも見受けられます。

サッシの被害では枠の変形、脱落、ガラスの破損等があります。引き違いサッシは大きな被害は少ないようですが、嵌め殺し窓や、横に連続する窓、コーナー部の付き付けガラス等は腰壁と一体に動き、変位が大きく破損しやすいといえます。


(3) 内壁材、天井

建物内部のボードやタイル等の壁材も外壁材と同様に、ひび割れや剥落の可能性があります。廊下や玄関ホールにボード等で天井を張っている場合、天井を吊っている金物の不具合により、揺れで天井が落下する可能性があります。湿気や漏水で金物が腐食したりしていないか、定期的にチェックしておくのがよいでしょう。

(4) 鉄骨階段、看板等

外壁にボルト等で取り付けられた鉄骨階段や看板等は建物の揺れに追従できずに外れたり、転倒したりする危険性があります。下地の強度が十分か、適切な固定方法かどうか確認し、腐食等を起こさないよう、錆止め、塗装をするなど定期的なメンテナンスが必要です。
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マンション再生協会