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阪神淡路大震災、新潟県中越地震、福岡県西方沖地震、インド洋の大津波等の影響もあり、居住者の防災意識が高まっています。改修工事を進めるにあたり、どのような点に注意したら良いでしょうか?
   
新耐震設計法
大地震時に、建物が崩壊、倒壊などして人命が失われるほどの被害が発生する恐れがあるかどうか、診断しておく必要があります。
特に1981年の新耐震設計法以前の基準で設計された建物には、大地震時に「人命確保」できない建物もあります。
そのため、新耐震設計法以前のマンションについては基本的に耐震診断を行い、耐震強度と補強(耐震改修)の必要性の有無を確かめておく必要があります。
特にピロティー形式の建物は、ピロティー部分が圧壊するおそれが高いため、要注意です。
なお、1981年以降の耐震設計基準で設計された建物は「人命確保」はできても、建物の雑壁(耐震壁でない通常の外壁・間仕切壁)などに剪断亀裂が発生し、住戸の玄関扉が開かなくなるなど、地震後の復旧に多額の費用を要する場合があります。
マンションによって層間変形角(建物の各階での揺れ巾度合)は1/50〜1/300(高さ3mで横に1cmズレる)位の幅があり、変形角が大きい程揺れ巾は大きいので、被害の程度は大きくなります。
どの程度の層間変形角を想定してあるか、耐震診断時に確かめておく必要があります。
転倒防止・避難
高架水槽や貯湯式給湯器、エレベーターの巻上機などの据付(固定)強度が大地震時に転倒しないように確保されているかチェックし、強度不足であれば補強が必要です。
高層階は低層階の数倍の激しい揺れを記録します。
家の中の家財道具が転倒し、怪我することも予測されます。
家具・什器や家電製品などは大地震には空中を飛んできます。
倒れたり移動したりしないよう固定する、つくり付け家具にする、収納家具に納めるなどし、機器破損と人身事故を防ぎましょう。
シンプルライフで物の少ないゆとりある生活空間の確保も有効です。
地震時の層間変形角が大きいと共用廊下に面する各住戸の玄関扉が開かなくなる場合があります。
玄関扉やバルコニー(隣戸避難板・垂直避難口)や共用廊下などの避難経路が安全かどうかのチェックも忘れずに。
また、大災害後の復旧までの間の水の確保が出来るかどうかもチェックしておきましょう。
耐震診断
建物の耐震診断は、1次診断、2次診断、3次診断と診断の精度が高くなり、診断費用も高くなります。
1次診断でOKであれば2次診断の必要はなくなり、2次診断でOKであれば3次診断の必要はなくなります。
構造的耐震診断のほかに、二次部材(サッシや内外装材)や建築設備や避難経路の安全性など、建物の総合的耐震診断も必要です。
 
 

マンション再生協会