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防犯、居住環境、付加価値等を考慮した場合、玄関ドアの改修工事は、どのようなこととなるのですか?
   

玄関扉の役割と必要性能

扉は共用部分と専有部分を区画すると同時に、マンションで火災が発生した時には延焼を防止する防火区画の役割を果たします。
区分所有法やマンションの管理規約上は「共用部分」に該当し、区分所有者が勝手に取替えたり、外側の塗装の色を変えたりすることは出来ません。
ただし、扉の錠は各住戸の専有物で、管理組合が鍵をもって自由に出入することは出来ません。
そこで、各住戸の玄関扉の改修や取替工事は管理組合が各区分所有者の合意を得ながら実施します。
改修工事にあたって、玄関扉が持つ以下のような役割や性能を理解してもらい工事を行います。
   
(1)
美装性 :  家の顔として美しい仕上り感や質感を持つこと。
(2) 防犯性 :  二重錠、内錠、ディンプル錠などピッキング犯罪を防止する高いセキュリティー機能を持つこと。
(3) 防火性 :  一般的には基準法上の防火戸の防火性能を備えていること。
(4) 水密・気密・遮音・断熱性能 : 雨風や騒音、冷気などがはいりにくい性能を持つこと。
(5) 耐震性 :  大地震時に開閉不能にならない層間変形追従型の耐震枠・扉や丁番、耐震ストライクを備える。
(6)
バリアフリー性 :  躓きがちな下枠の跨ぎは除去し、握力が衰えても開閉しやすいレバーハンドルに。
(7) 内法高 :  内法高さが190cm以上は欲しい。180cm以下で低く感じるものは、できれば扉上の垂壁を除去し、内法を高くする。

玄関扉の改修方法

玄関扉の更新工法には、下図のように「既存の枠を残したまま、扉だけを取替える」「既存枠に新規枠を被せ扉も更新する」「既存枠を撤去し、新たに扉枠と扉を更新する」工法などがあります。
工法ごとに、コストや性能などは異なりますが、枠を残す工法は既存枠の性能を改善することはできません。

 

(1)枠残し扉取替え工法

(2)
差込工法
(インフィット工法)

(3)全面撤去工法

断面図

仕様

既存枠は残し、新規扉及び、建具金物(左記付属金物)は新品に更新する。
扉は、断熱材を充填したフラッシュ扉に更新する。

扉・付属金物を全面撤去し、既存枠のみを残し、新規枠を被せる。既存枠周辺の補修は少ない。
開口寸法は、幅や、高さが狭くなる場合もある。

扉・付属金物を撤去し、枠をコアラックという油圧特殊工具でつかんで外す。新品・鋼製建具の性能が可能となる。
取替工事:半日/1戸

性能向上

断熱性能の向上が可能。
枠と建具の間の水密・気密・遮音性の向上は望めない。

耐震性能(耐震丁番)・断熱性能・水密性能・気密性能遮音性能・の向上が可能。

耐震性能(耐震枠)・断熱性能・水密性能・気密性能・遮音性能・の向上が可能。



8〜10万円/戸

10〜15万円/戸

15〜20万円/戸
垂壁を除去し(梁型の場合は不可)、内法高さを広げることも可能。

※上記費用は、平成15年時点の調査によるものです。
 

マンション再生協会